当然、ファクトチェックには公平性、中立性が求められる。ファクトチェックを特定の政党に対して行うということはしない。ただし、ファクトチェックの結果、仮にある政党の発言に問題が有ったと考えられる場合は、躊躇なくその結果を明らかにする。その際、この政党の発言だけを取り上げるのは公平・中立を欠くという判断にはならない。結果の公表でバランスをとることはファクトチェックの公平性とは関係ないと考えるからで、これについては世界のファクトチェックの規則を作っているIFCNも同じ見解だ。
③の「事実認定と結論の表示」については、FIJでレーティングも作成している。これは世界のファクトチェックが用いているものを参考に、FIJが新聞労連などと議論をして決めたものだ。次の様になっている。
これまでNPOニュースのタネでは、エンマ大王を使ってレーティングを行ってきた。虚偽の場合はエンマ大王4つ、4エンマと表示してきた。これについては、FIJのレーティングとの整合性について考えなければならず、今回は使わないこととする。
また、⑧の「訂正履歴の開示」も重要だ。ファクトチェックは慎重に行う必要が有るが、間違えるケースもある。間違いが見つかれば、それは速やかに訂正し、その事実を公表するとともに、訂正の履歴も確認できるようにしなければならない。
NPOニュースのタネでは、ファクトチェックの参加希望者を募集している。事務所は大阪市内だが、参加者は大阪在住である必要は無い。スカイプ会議や電話でのやり取りが可能であれば、誰でも参加できる。参加者にはNPOニュースのタネ編集長の立岩に加えてFIJの楊井人文事務局長がついて指導するので、初心者も参加して欲しい。当然、年齢も性別も問わない。
参加希望者はこちらに是非、連絡を頂きたい。
※巻頭の写真は日本記者クラブ主催の党首討論会(7月3日)