
NHKと民放は公職選挙法に基づき、参院選の各候補者につき5分30秒で自らの主張を伝える政見放送を行っている。全国の選挙区のうち、13人が立候補している兵庫県(定員3人)に注目し、NHK総合テレビで放送された各候補者の主張のポイントをまとめた。3〜4人ずつ4回に分けて記事化する。
政見の中で根拠を確認する必要が有るとInFact 編集部が判断した部分は、黄色のハイライトを付けている。これはこの部分が誤りである可能性が有るということではない。ファクトチェックの結果が出た段階で記事にする。
候補者は放送順になっている。3回目は以下の3人の候補。各候補者の画像はサンテレビの画像を使っている。
かだ裕之(自民党)

経歴
55歳。神戸市出身。甲南大学卒。雑誌企画編集、議員秘書、兵庫県議会議員4期を経て、令和元年、参議院議員初当選。元法務政務官。
政党の主張部分
「GDP1000兆円を実現。国民の所得を5割増しに、強力な物価対策と持続的な賃上げを実現。世界の中心で輝く国に。」
「今のために。将来のために。日本を動かす。暮らしを豊かに。自民党。」
候補者・かだ裕之の主張部分
昭和42年、神戸でサラリーマンの家庭に生まれた。地元の幼稚園、小学校、中学校、高校、そして甲南大学を卒業後に神戸新聞マーケティングセンターに就職し、県の広報誌や議会だよりなどの編集に携わり、兵庫県の魅力を発信してきた。
私が政治を志したきっかけは阪神淡路大震災。震災から懸命に立ち上がろうとする被災者の皆様やボランティアでそれを支える皆様などを取材する中で、復興していく上で政治の持つ役割の重要性を痛感し、自分自身に何ができるかを自問自答し、自らが政治の世界で頑張っていこうと決意した。
平成15年4月に兵庫県議会議員に初当選し、4期16年。県会議員として、安全、安心を追い求め、防災対策、インフラ整備、農林水産業、地場産業の振興、観光資源の活用など、さまざまな兵庫県の課題に取り組んできた。令和元年7月に参議院議員に初当選。コロナ禍においては、議院運営委員会で兵庫県内の自治体や地場産業の窮状を訴え、支援業種の拡大や雇用調整助成金の手続き簡素化など、政府に求め実現してきた。
岸田内閣では、法務大臣政務官を拝命。ウクライナ避難民の受け入れを担当した際には、避難民に寄り添った実効性のある支援を実施し、また、SNSでの誹謗中傷などを抑制するための侮辱罪の法定刑の引き上げを実現した。政務官退任後は、入管法の改正に際して、法務委員会理事として、日本人はもとより、真面目に暮らす外国人が安心して生活ができるための法改正に尽力した。
この6年間、兵庫県内、北は但馬から南は淡路島までくまなく回り、県民の皆様の意見を聞き、国政にそれを反映する活動をしてきた。
兵庫五国には、農林水産業、世界に誇る先端産業、港湾都市、それぞれの地域の地場産業、豊かな自然と歴史、さまざまな観光資源など、日本の縮図と言われるほど、多彩な産業、文化がある。兵庫の課題を解決することは、日本の課題を解決することにつながるという信念で活動している。
災害の被災者、犯罪被害者やその家族、生活が困窮している方々など、困難や不安を抱える人々に寄り添うことが政治の基本だと考えている。このことは、初志として、貫き通す思いとして大事にしている。
自然が豊かで治安も良く、街並みも美しい、平和で美しい国、日本の次世代の若者に継承していく。これが今政治に携わる者に課せられた使命だと考え、安全、安心な日本を守っていく。
現在の物価高から国民生活を守るためには、食料品消費税の軽減、所得税減税、光熱費、燃料費の補助、低所得者層への給付など、実行可能な政策を総動員して対処する必要があると考えている。そして、根本的な物価高対策は、物価の上昇率を上回る賃金のアップだ。実質賃金を上昇させる。このために、中小企業の生産性向上など労働分配率の向上を促す政策を積極的に打ち出し、国民生活を守る。
泉房穂(無所属)

経歴
61歳。兵庫県明石市生まれ。県立明石西高等学校、東京大学卒。弁護士、社会福祉士。元衆議院議員。前明石市長。
候補者・泉房穂の主張
明石市長を12年間やってきた。そのあと、テレビやラジオで国の政治に物を申してきたが、国の政治が一向に良くならない。だったら自分自身が国に行って有言実行、この国の政治を変えてみせる。その強い思いで決断をした。
私が実現したいのは、国民の方を向いた政治。給料も年金もほとんど変わらないのに、税金が上がる、保険料が上がる、その他の負担も上がる。最近では食費などの物価まで上がっている。給料、年金上がらないのに、あれもこれもどれもこれも上がったんでは、もう残るお金はない。国がしっかりと国民の生活を応援すればいいのに、それもほとんどない。
今の国の政治は国民に対してあまりにも冷たすぎる。国民に負担ばかりを押し付ける、そんな冷たい政治を終わらせて、国民の方を向いた、国民の生活をしっかり支えるような、そんな温かい政治を実現する。
何をすればいいか。国民1人1人が使えるお金を増やせばいい。具体的に何をするのか。
まずは増税ではなく減税。保険料の上乗せも止める。そのほかの負担、例えば、子育てや教育に要する費用などの無償化だって可能。さらには、食費。食料品の消費税をゼロにする。これも決断次第でできること。
そして継続的な支援。1回だけの現金ではダメ。末永く国民に安心を届けきることまでが必要。
今の日本は過去最高税収。政治が決断をしてお金の使い道を変えればいい。これまでやってきたことを万全と続けるからおカネが足りなくなる。それを見直して、今の時代、これからの時代に必要なところにお金を振り向ける。それが政治だ。
私は、明石市長時代にそれをやってた。現に明石市では、子供に要する費用、当初は125億円でしたが、最後は297億円。2倍以上、2.4倍に増やした。
明石市、5つの無料化と評価されているのは、明石では子供の医療費は18歳まで完全無料。保育料も2人目以降は完全無料。給食費の無償化も。駅前には子供が喜ぶような施設を作り、親子とも利用料無料。さらに赤ちゃんのいる家庭にはおむつなども無料で届けている。
その結果、明石では子育てがしやすい、住みやすいと評価が高まり、人口減だった人口が人口増に転じた。中核市の人口増加割合で明石市はトップになった。合計特殊出生率も明石では直近5年間の平均が兵庫県内トップとなっている。
そして経済が回り始めたので、明石では税収が増え、財源もできた。明石では高齢者バス代や医療費の一部無料化も実現している。まさに市民サービスを向上させながらまちの発展やってきた。それを今度は国でやる。明石で実現できたことは国でも実現可能。それをやるために国に行く。
立花孝志(NHK党)

経歴
57歳。斎藤知事をいじめる人から斎藤知事を守る会の会長、放火を部下に強要する市長を許さない会の会長、元NHK職員。
候補者・立花孝志の主張
「お前ら7年間、何しとったんじゃ。早う火つけて燃やしてこーい。燃やしてこーい。燃やしてこーい。」
兵庫県の皆さんは、これが誰が言ったかわかってる。こういう人に騙されないように。2009年、民主党政権になり、あの時民主党は「子ども手当2万6000円」と言ったり、「高速道路を無料にします」、「消費税は5%のままで上げません」と言った。政権をとって3分の2以上の議席を取ったあの民主党は、国民との約束、公約を全て保護、守らなかった。
あの時の総理大臣をしてた人が立憲民主党の野田佳彦さん、国民民主党の玉木さんも元々民主党の人。
この立憲民主党や民主党と言われる人たちが足を引っ張っているのが斎藤元彦知事。昨年11月に兵庫県では知事選挙が行われ、111万票の票を獲得して斎藤元彦知事が再選した。嘘、デマをばら撒いたのはメディアであり、それを見抜いたのが兵庫県の県民の皆さん。
今回の選挙の争点はまさに斎藤元彦知事が正しいのか、それとも斎藤元彦知事は間違ってるのかを争う争点とする選挙だ。立花孝志だけがおそらく斎藤さんを応援していて、その他の主要の候補者はおそらく斎藤さんを未だにバツとしていると思う。
しかし兵庫県の人たちは賢くなっているからこそ、今回の選挙、私、立花孝志は、斎藤さんが昨年獲得した111万票、これを獲得してトップ当選、111万票を超える得票を得れると確信をしている。私が国会議員になって、斎藤知事と一緒になって兵庫県の皆様の安全と真実を発信する人たちを守る。
私は、日本のトランプであると自負している。まず共通点は、メディアと戦っている。トランプさんも、CNNやアメリカのニューヨークタイムズなどと激しく戦っている。メディアは平気で嘘をつく。強い政治家の足を引っ張る。斎藤知事も私もそうだ。メディアと戦ってるという意味ではトランプ大統領と共通点がある。
トランプさんは昨年、右耳を撃たれた。ライフルで。私も現在、実はライフルで撃ち殺すぞという脅迫文も送られてきている。また、実際に今年の3月、右の耳、首、刃物で襲われて切りつけられた。政治家は命がけでする仕事だ。何を言うかではなく、どのようなことをしてきたか。これからどんなことをしてくれるのかであって、きれい事は誰でも言える。もう政治家なんてやらないと言った人がまた立候補して、そんなこと許してはいけない。
私は命がけで真実を追求していく。正直に生きてる人が馬鹿を見ない社会を作っていく。斎藤知事と一緒に兵庫県の中で真面目に生きてる人がちゃんと評価される、そんな日本にしていく。
私はこれからもNHKと戦っていく。そして、悪質な民放とも戦っていく。悪質なNHKの集金人が来なくなったのは、我々NHK党や私、立花孝志が努力して活動した結果だ。今回の選挙、落選したら政治家を引退する。