
NHKと民放は公選法に基づき、参院選では各候補者につき5分30秒で自らの主張を伝える政見放送を行っている。全国の選挙区のうち、9人が立候補している京都(定員2人)に注目し、各候補者の主張のポイントをまとめた。京都選挙区は3人ずつ3回にわたって記事化する。政見の中で、根拠を明確にする必要があるとInFact 編集部が判断した部分は、黄色のハイライトを付けた。この部分が誤りである可能性が有るということではない。InFact編集部がファクトチェックをした場合は、結論が出た段階で記事にする。候補者は放送順。2回目の3人は以下の候補者。
二之湯真士(無所属)

経歴
京都府選挙区、無所属、二之湯真士、46歳。京都府生まれ。早稲田大学卒業。2007年より京都府議17年。戦後最年少の副議長歴任。2024年京都市長候補。
候補者・二之湯真士の主張
昨年2月の京都市長選挙で、北陸新幹線の小浜から京都まで地下トンネルで掘り進めるこの問題の危険性を指摘した。
「知らなかった、教えてくれてありがとう」と評価され、他方では、それほど関心がないテーマをなぜそこまでと懐疑的な声もいただいた。あれから1年以上が過ぎ、今年になって、南丹市、京都市、綾部市、舞鶴市の議会で地下トンネル計画に反対する意思が示された。府民の理解が広がり、その代表である議員が反対した。そして、この参議院選挙、京都選挙区では、地下トンネル工事を認めるのか、京都の発展にふさわしい別のルートを選ぶのか、最大の争点となった。
この北陸新幹線京都問題は、環境破壊、税金の無駄遣いのみならず、政治腐敗の象徴だ。
与党整備委員会の西田昌司委員長は、京都の区間の事業費は全額国が負担すると言い続けたが、嘘だった。整備委員会では、想定よりも事業費が増え、工事期間も長くなることが判明したため、他のルートの再検討を求めた委員を排除し、そうしてまで推進する地下トンネルルートを、西田氏は府民に懸念が広がると今回の選挙で争点にするのを避けた。
これを容認する京都自民党も腐敗している。この嘘、ごまかし、独裁、腐敗、今の政治不信の原因だ。
この参議院選挙の投票で、皆様の良識で地下トンネルルートを撤回させ、腐敗した政治を終わらせよう。私は、北陸新幹線京都問題を通じて、政治の務めは、その時に理解が得られるか否かではなく、ましてや自分の損得ではなく、国や国民生活にとって大切なことについて速やかに問題提起をすること、あるいは夢や希望を語り、皆さんに希望を持ってもらうこと、そのことだと改めて痛感した。
国民の良識を信じて真摯に問いかけることこそ、国民の政治に対する信頼を回復し、この国を前進させる唯一の方法だ。国民に真実を語る勇気を持たない、そんな政治を終わらせよう。以下、5つの重要政策方針を述べる。
自主的な外交、防衛、そのための憲法改正を目指す。帰化も永住もしない外国人が不動産や事業を買収し、企業、研究機関からは技術や情報が流出する状況に対処する。
他方で、日本人が嫌がる不可欠な仕事に従事する技能実習生、特定技能者を低賃金労働で使い続ける不道徳も改める。収入の5割に迫る税と社会保険料の負担を3割台に軽減する。政府が保有する世界屈指の資産を活用し、速やかに消費税を一律5%に下げる。医療、介護、保育、教育、土木等の給与を引き上げ、優良な雇用と地方経済を守る。東京に集中する行政、大学、産業等の地方移転を進める。
私は、右京区京北町で8年間米作りをしてきた。農林畜産、漁業の一次産業は、水、食料、資業、資源を提供し、環境を保全する国の礎だ。待遇を改善し、農山漁村に活力を取り戻す。
京都市長選挙に落選したのち、月に10日ほどは作業着を着て働くなど、様々な仕事をしてきた。その中で、多くの方々の生活実態や悩み、希望に触れ、政治のあり方を考え続けた。
木村嘉孝(NHK党)

経歴
京都府選挙区、NHK党、木村佳隆、50歳、NHKをぶっ壊す党員、動物愛護推進者、AIエンジニア、節税推進家、新エネルギー推進者、カレー愛好家。
候補者・木村嘉孝の主張
「このハゲェェェ。違うだろぉ。違うだろぉ。7年間、何しとんねん。ふざけんな。何もしてへんやないか。7年間、楽な商売じゃ。お前らアホちゃうか。すまんで済むか。立ち退きさせてこーい。お前らで今日火つけてこーい、燃やしちまえー。今から建物を壊してこーい、損害賠償自分で払えー。」と明石市職員に暴言を吐いた市長がいた。これはパワハラだ。こんな人物のテレビはコメンテーターとして起用している。今、干されて参議院選挙に立候補している。
私、木村嘉孝はもちろん当選できない。しかし、木村嘉孝に投票して欲しい。当選できないのに、木村嘉孝に投票をお願いすることをご説明する。
それは、立花孝志に政治家を続けさせたいだ。立花孝志は、今回の選挙でNHK党が2%得票できず、国政政党に復帰できなければ、「政治家を引退する」と公言しています。私、木村嘉孝は、立花孝志に政治家を続けて欲しい。立花孝志は、今年3月、街頭演説中に、ナタを持った人物に襲われて、殺されそうになっている。立花孝志はそれでも政治家を続けているが、今回の選挙でNHK党、あるいはNHK党公認候補に2%の得票率が入らなければ政治家を引退すると言っている。
木村嘉孝に投票することは、立花孝志に投票することと同じ意味になる。2%とは50人に1人。木村嘉孝に対する1票が、立花孝志の政治家引退を阻止する。
京都の1000年を超える伝統を誇る京都、それがどんどん崩れていっている。現政権はそのままにしている。NHK党は立ち上がっている。嫌な集金人、まあ迷惑な集金人が来なくなった。これは大きな実績。国会答弁、追及することで、この問題を広く、理解していただき、こういった庶民の声が届けれるのがNHK党だ。京都も、もちろんこういった迷惑なことがたくさんある。例えば、集金人が寮に忍び込んだり、公用車のチューナーがあるということで多額の請求をしてくる。これが今、制度の問題となっている。これを解決するのはスクランブル放送。
この町をAIで活性化したい。例えば、AIで企業診断することで、約15%の税収を増やすことがでできる。こういった地道な活動を伝え、皆さんの企業を、利益を倍増させ、さらには皆さんの給料を倍増させる。
倉林明子(日本共産党)

経歴
京都府選挙区、日本共産党、倉林明子、64歳。参議院議員2期。厚労・行政監視委員。京都市立看護短大卒。看護師11年。京都府議1期。京都市議5期。
候補者・倉林明子の主張
医療、介護、福祉関係者の処遇改善、「病院ベッドの削減は許せない」と訴えてきた。消費税や社会保険料の滞納で苦しむ事業者の皆さんに差し押さえを迫る国に対し、猶予や分納、実現させた。男女の賃金格差の公表や非正規公務員の処遇改善、痴漢対策や学校のトイレへの生理用品の設置を前進させてきた。
京都仏教会から「千年の愚行」と批判された北陸新幹線の京都遠心計画、中止の声を託して欲しい。丹後ちりめんの最低工賃の引き上げや定置網の補助を実現。コメを安心してつくり続けるために、農家には価格(保障)・所得補償を、消費者には安定価格を国の責任で進める。
1960年、福島県西会津の貧しい農家に生まれた。3人の兄弟は目が不自由だった。看護師として11年間、患者の立場に立った看護を目指してきた。当時、国保料は高すぎて、病院にかかれず、亡くなる方が相次いだ。政治が変われば救えるいのちがある。これが私の原点。
1994年、府議補選で当選。以来、京都市議5期、参議院議員を2期務め、「弱いものいじめは許さない」これが信条。
物価高に一番効き目があるのが消費税の減税だ。ただちに5%に。インボイスは廃止する。
大企業の法人税減税を元に戻し、財源を作る。国債に頼らず恒久財源を確保し、消費税は廃止を目指す。
年金を減らす仕組みをやめ、最低保障年金を作る。290兆円にも膨らんだ積立金を活用するのは今だ。医療、介護、福祉は崩壊の危機だ。緊急に国費を投じ、働く人の賃上げを進める。
自民党政治は、アメリカ言いなりに際限のない軍拡を進めている。舞鶴の基地機能の強化や京都府南部の祝園弾薬庫の増設、京都を戦争の最前線にするなど、もってのほかだ。憲法9条を生かした外交で東アジアに平和をつくる。
ジェンダー平等を実現するために、男女の賃金格差を是正し、女性の低年金の解決へ全力を尽くす。ただちに選択的夫婦別姓を実現する。
政党の主張部分(田村智子委員長) 昨年の総選挙に続き、参議院選挙でも与党を少数に追い込もう。そうしてこそ、政治を変える展望がひらける。