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「言論封じ許さない」380人が刑事告発 北星大脅迫事件

万が一にも、脅迫や威力妨害の効果として、元記者の失職が現実のものとなるようなことがあれば、犯罪者の脅迫行為が目論み達成のために有効なものとなる「実績」が作られることになる。このことは、言論の自由や学問の自由という民主主義社会にとって至高の価値が「暴力」に屈して危機に瀕する事態となることを意味している。

裁判で会見する原告の父親で元朝日新聞記者の植村隆さん
裁判で会見する原告の父親で元朝日新聞記者の植村隆さん

意に沿わない記事を書いた元新聞記者の失職を目論み、勤務先に匿名の脅迫文を送付するという違法行為は、言論封じのテロというべき卑劣な行為であり、捜査機関は、特段の努力を傾注して、速やかに犯人を特定し、処罰しなければならない。捜査機関がこのような違法状態を放置するようなことがあれば、言論の自由や学問の自由が危険にさらされ、「私的リンチ行為」が公然と横行し、法治国家としての理念も秩序も崩壊しかねない。それは多くの国民、市民が安心して生活できない「私的制裁=リンチ社会」に道を開く危険な事態といわねばならない」
として、事件を解決することの重要性を訴えている。

告発人の共同代表の1人、大阪弁護士会の阪口徳雄弁護士は次のように話している。

「当初は100人集まるかと思い仲間の弁護士で告発人を呼び掛けたものが、380人も集まった。これは、自由な言論が脅迫などで屈することへの弁護士の危機感の現れだ。朝日新聞の姿勢や、植村氏の報じた記事の内容に疑義があるとするのであれば、言論をもって批判し反論すべきが民主主義社会における当然のルールでありマナーだ。雑誌やインターネット上において、植村氏並びに家族に対する名誉棄損、侮辱などの違法行為が堂々とまかり通っている。このような違法行為の放置は、法治国家において断じてあってはならない。親告罪ではない強要・脅迫などについては告訴を待つことなく、厳正に捜査をされるよう強く求めたい」。
郷路征記弁護士らが札幌地方検察庁に提出した告発書
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