島尻安伊子沖縄担当大臣(内閣府担当特命大臣)が代表を務める自民党の政党支部が島尻大臣本人から借り入れた1050万円が、政治資金収支報告書から消えていることがわかった。また、島尻大臣は、自身の顔写真が印刷されたカレンダーを選挙区内の不特定の有権者に配布していた疑いも浮上し、政治資金を調べている専門家グループは政治資金規正法と公職選挙法に違反するとして、島尻大臣と同支部の会計責任者の2人を那覇地検に刑事告発した。(アイ・アジア編集部)
告発したのは、「安保法制賛成議員の落選運動を支援する弁護士・研究者の会」(以下「支援する会」)で、24日、告発状を那覇地方検察庁に郵送した。
●消えた1050万円の借入金
告発状によると、島尻大臣は、2011年に9回にわたって計650万円を、また2012年にも4回にわたって計400万円を、自らが代表を務める自民党沖縄県参議院選挙区第二支部に貸し付けており、同支部の政治資金収支報告書に借入金として記載していた。しかし、その後の収支報告書には、返済したとの記載がないにもかかわらず、合計1050万円の借入金が政治資金収支報告書から消えていた。
このため、「支援する会」は、島尻大臣が政治資金収支報告書に何かしらの虚偽の記載を行っており、政治資金規正法に違反する疑いがあると見ている。