
ドジャーズの大谷選手を筆頭に、同チームの山本投手、佐々木投手、メッツの千賀投手、パドレスのダルビッシュ投手、カブスの鈴木選手、今永投手・・・とMLB=メジャーリーグでの日本人選手の活躍には目ざましいものがある。NHKをはじめニュース番組でこうした選手の活躍を目にする機会は多く、それに多くの日本人が勇気づけられていることは間違いない。では、アメリカ人選手以外では日本人選手はメジャーで最も活躍する存在なのか、ファクトチェックした。(画像はMLB.comから)
対象言説 日本人選手はメジャーで最も活躍する外国人選手か?
判定 日本人選手の多くが活躍し現地で極めて高い評価を得ていることは間違いないが、メージャーリーガー全体に占める人数から見たら多くはなく、最も活躍する外国人(非アメリカ人)選手と言えば、それはドミニカ共和国の選手になる。
ファクトチェックの詳細
MLB.comは毎年、アメリカ以外の国籍の選手の数を公表している。それによると、2025年の開幕時にメジャーとして契約されたアメリカ以外の選手は18の国と地域の出身となっている。同サイトによるとそのトップはドミニカ共和国で、100人がメジャー選手として登録されている。同サイトは以下のように書いている。
「265人の国際的に生まれた選手が開幕ロースターに名を連ねた。これは開幕ロースターに名を連ねた全選手の27.8%を占め、アメリカ以外では18の国と地域が登録された。ドミニカ共和国は100人の選手を擁し、1995年にこのデータが発表されて以来、このカテゴリーでMLBをリードし続けている。」
同サイトにはアメリカ人選手以外の国別の先週数も記載されている。それによると2位はベネズエラの63人、3位がキューバの26人となっている。日本はプエルトリコ(16人)、カナダ(13人)に続く6位となっている。

因みに、「その他」には名古屋生まれの韓国人メジャーリーガーであるサンフランシスコ・ジャイアンツのイ・ジョンフ選手が含まれており、彼を韓国枠でカウントすれば韓国人選手は4人となる。日本人選手については、前田投手が現在はメジャー登録を抹消されているものの、再び登録される可能性も有る。また、5月9日時点でマイナーリーグ傘下にいる藤波投手のようなケースも有り、選手数は今後も増減する可能性が有る。
何れにしても、ニューヨーク・メッツのソト選手やサンディエゴ・パドレスのタティースJr.選手のようなスーパースターを輩出しているドミニカ共和国が選手数から見ても、アメリカ人選手以外では圧倒的な存在であることには変わりはない。勿論、日本にはメジャーリーグとそん色ないレベルのNPB=プロ野球のリーグがあり、これは野球のレベルの話ではなく、あくまでもメジャーリーグで活躍する選手の数字から見た内容だということは断っておく。
(立岩陽一郎)