安全保障関連法案に賛成した議員について、政治資金収支報告書などを徹底的に調査して問題を洗い出す弁護士の取り組みが関西を中心に始まっているが、近く特定の議員について刑事告発を視野に入れた活動を本格化させる。現在、全国の弁護士が連携して準備を進めているが、そこに新たに憲法学者も加わることになり、関係者はさらに活動が広がると期待している。(アイ・アジア編集部)
11月4日、「安保法制」に賛成した国会議員に対する落選運動の支援活動を始めた弁護士、公認会計士が大阪市内の会議室に集まり、これまでに集まった政治資金収支報告書の調査結果を報告した。その中に、明らかに問題のある議員の資料が見つかり、今後、さらに調査を進めることを確認した。
この会合には、憲法学者の上脇博之教授(神戸学院大学)も参加。上脇教授は、「政治資金問題追及についての法的な側面での支援ももちろんだが、問題の本質が安保法制という明らかに憲法違反の法制にある以上、率先して憲法研究者が参加したい」と話した。
上脇教授によると、憲法学者の中にもこの取り組みがすでに広がっているという。上脇教授は、憲法学者以外の学者も含めて広く研究者に広げる意向だ。このため、取り組みの名称は、「安保関連法賛成議員の落選運動を支援する弁護士・研究者の会」(略称「落選運動を支援する会」)と決まった。