2015年7月にロシアの情報機関は民主党全国委員会(DNC)のホストコンピューターへのアクセスに成功し、少なくとも2016年の3月までアクセスし続けたとしている。 その時までにロシアの情報機関は大統領選挙を標的にしたサイバー攻撃を始めていたということだ。そして、入手した民主党幹部らの電子メールを 「グシファー 2.0」と称するルーマニア人のハッカー、「DCリークスドットコム」 「ウィキリークス」を通じてばらまいたという。 また、その内容は、ロシア政府が出資する海外向け英語テレビのRTなどで使われ、繰り返しヒラリー氏を批判する番組が流されたという。
それらが全米の有権者の投票行動に影響を与えたとは考えにくい。また、報告書は、ロシア政府が投票そのものにアクセスする努力を続けてきたとは指摘しているものの、実際に、投票数に影響を与えるような操作が行われたとは書いてはいない。
仮に私がトランプ氏でも、「だから何なんだ?」と笑い飛ばしそうな内容だ。
ところが、元米国務省のキャリア外交官は別の見方を示した。既に引退して巨大企業のロビーストをしている彼は、概要のある個所を示して、次の様に言った。
「僕が君だったら注目するのは、ここだよ」