トランプ政権が米国に発足して1か月余りが過ぎたが、最重要閣僚の1人であるセッションズ司法長官に公表されていなかったロシアとの接触が明らかになるなど、混乱が続いている。そうした中、もう1つ、懸念されていることがある。外交を担当する国務省が機能していないのではないかとの指摘が出ているのだ。
●目立たない新国務長官
レックス・ティラーソン国務長長官は欧州訪問から戻り、懸案を抱えているメキシコ訪問も行った。しかしメキシコ訪問は壁の費用負担に端を発してメキシコ大統領がトランプ大統領との会談をキャンセルした為に行われたもので、大統領の尻拭いに近い。外相会談でも一方的に非難され、弁明だけが目立つ訪問で終わった。