
SNSで「中国人が日本で出来ること一覧」という趣旨の言説が拡散されている。その1つ、「自由に留学できる」について調べた。条件を満たせば中国人も他の外国人同様に可能だが、当然、それは中国人のみに認められているものではない。
対象言説
「中国人が日本でできること一覧」のうちの「自由に留学できる」
Xの投稿(2026年7月23日現在で59769回表示され、2000回以上リポストされている)。
結論
条件を満たせば他の外国人同様に留学できるが、条件を満たす必要があり、必ずしも「自由に留学」ができるわけではない。
ファクトチェックの詳細
本言説における「自由」を、「特別な制限や審査を受けることなく、個人の意思によって渡航し学習ができる状態」ととらえてファクトチェックした。
出入国在留管理庁で、在留資格留学のページを確認した。そこに示されている在留資格認定証明書交付申請に必要な提出書類に関する「申請にあたっての留意事項」に、外国人が日本に留学するための手続きや審査条件について以下のように記載されている。
外国人が日本の大学、専修学校、日本語教育機関等に入学して留学するためには、受入教育機関から許可を得るだけでなく、出入国在留管理庁にて在留資格「留学」の許可を受けなければならない。
在留資格の審査においては、以下の①と②の要件を満たしていることが求められる。
①語学能力の証明:入学する教育機関に応じて、定められた日本語能力基準(大学等の場合は日本語能力試験N2相当以上、専修学校又は各種学校等の場合は法務省告示をもって定める日本語教育機関又は認定日本語教育機関に置かれた留学のための課程において1年以上の教育を受けていること・もしくは相当の資格、日本語教育機関等の場合はN5相当以上など)を満たしていることを各種試験の証明書等で証明すること。
②経費支弁能力の証明:滞在中の一切の経費をまかなえる十分な資産・収入等の能力を有していること。その裏付けとして銀行の残高証明書、資金形成経緯の証明書などの提出が必要となる。
これらより、受け入れ教育機関に合格し、語学要件や経費支弁能力といった条件を満たした外国人については、日本に留学することが可能であり、その中に中国人も含まれている。しかし無条件に誰でも自由に留学できるわけではない。
(石盛なごみ)
編集長追記
発信者の方は「自由に」との表現について、「例えば運転免許は誰でも自由に取れます。でも18才以上という要件があります。これと同じことです」と、幅広くとらえているとの認識を示しています。ですからそこは認識の違いということになりますが、InFactのファクトチェックは発信者を非難したり誤りを伝えて訂正を求めるものではなく、そうした発信にInFactのファクトチェックの結果を付加することを意図しています。内容をどう受け止めるかは読者の皆さんの判断です。読者の皆さんも、そうした理解で記事を読んで頂ければ幸いです。


