双方満面の笑顔で終わった日米首脳会談。しかしその余韻も冷めやらぬうちに、トランプ大統領は厳しい局面に立たされている。側近で安全保障担当補佐官を務めるマイケル・フリン氏が厳しい批判にさらされているのだ。大統領にとって外交の軸とも言えるロシアとの関係で、不適切な接触が次々に明らかになってきているためだ。
●ロシアの駐米大使と制裁解除について議論か?
この問題は、大統領選挙をめぐってロシア政府がハッキングを行っていたとしてオバマ政権がロシア政府に制裁を科した際、当時、政権移行チームのメンバーだったフリン補佐官(当時は民間人)がロシア政府と接触して制裁解除に向けた話し合いをしていた疑いが指摘されているものだ。
これについてワシントン・ポスト紙は9日、制裁が科せられた前日にフリン補佐官が駐米ロシア大使と電話で話し、その際に制裁についても話をしていたと報じた。ワシントン・ポスト紙が、その会話記録にアクセスできる9人の確認を得たとしたことから、フリン補佐官をめぐる状況は一気に厳しいものに。
政権発足前に政権移行チームを率いていたペンス副大統領らは当初、フリン補佐官からの話として、ロシア側と接触していた事実は認めつつ、クリスマスの挨拶程度で、オバマ政権の制裁について話したことはないとしていた。しかし、新聞、テレビ各社のその後の報道によると、ペンス副大統領もフリン補佐官から嘘を言われていたと判断しているという。