ドナルド氏は調査報道にデータ処理の技術を持ち込んで数々の成果を挙げたことで知られる。特に知られているのが、リーマンショックの震源地とされる米国の金融機関のずさんな融資の実態を調べたスクープだ。コンピューターを使って2テラバイトに及んだデータを処理して、その最も問題とされるべき金融機関を特定した。
また、去年世界中に衝撃を与えた「パナマ文書」の報道の基礎となった大量の情報を処理する方法をアドバイスしたのもドナルド氏だ。
ドナルド氏はジャーナリストとしては変わった経歴を持っていた。大学では英文学を学び、まずは英語の教師になる。しかしジャーナリズムへの思いを持ち続けていたということで、40歳になり結婚して子供を抱えた状態で教師を辞めて、大学院でジャーナリズムを学び始めたのだという。