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23年前の米兵暴行事件の時と似てきた沖縄の状況

「出来るだけ前に詰めてください。お願いします。まだまだ多くの人が来られます」

参加者は帰るどころか、逆に増えている。

「主催者発表は6万としていましたが、それからまた増えています。7万と訂正させて頂きます」

一橋大学大学院社会学研究科特別研究員で沖縄の政治や社会を研究している坂下雅一氏も大会に来ていた。

坂下氏も、1995年の大会をその場で目撃している。坂下氏も私と同じ印象を持ったと言う。

それは、「普段政治に関わることの無い人」の参加だと話した。確かに、1995年も、家族連れでの参加が目立った。

「翁長知事の死去のインパクトは、普段は政治に関わることの無い人に、考えさせる機会になっているのでしょう」

更に続けた。

「沖縄の政治は、いくつかの事件が過去の歴史的な記憶を呼び起こして(沖縄県民の)感情を高めるようなタイミングが有る。今回、翁長知事が癌になっても公務を続けて死去したという事実も、またそのようなタイミングにつながっていって、翁長知事が文字通り死を賭して公約を守ろうとした、大きな政府にひかなかったということを想起させたと言えるのではないか。それによって、普段は政治的にアクティブでない人に考えさせるきっかけになって、尚且つ翁長知事の、最後まで職務を全うしようとしたところが人々の心を動かしている。同時に、翁長知事を通じて戦後の沖縄の歴史を思い起こさせる結果になっている」

翁長知事が主導した「オール沖縄」は名護市長選の敗北や内部分裂で、その勢いに陰りが見えていたのも事実だ。

坂下氏は、流れが変わる可能性が有ると語った。

「これから知事選になりますが、政治的に言えば、「弔い合戦」となりますから、オール沖縄の求心力が再び高まる1つのきっかけにはなる可能性が有る」

8月17日に、政府は辺野古基地建設のための土砂の投入を開始することにしている。

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