「2017年初旬にはフランスの要請をうけた東京地検にも協力し全ての質問に対し回答をいたしました。東京地検ではなんらの手続きも行われていません。その後、フランス当局の要請により12月10日パリでヒアリングを受けてまいりました。そこで全ての質疑に応答し、自らの潔白を説明いたしました」
ここは事実経過だ。そして、締めのコメントに続く。
「現時点、私の心境といたしましては、この騒動により2020年東京オリンピックパラリンピック開催にむけ、着実で順調な準備に尽力されている皆様、そして、組織委員会、オリンピックムーブメントに与えかねない状況になってしまったことにつき大変申し訳なく思っています。また、信頼するスタッフたちが一丸となって熱い思いを持って取り組んでいたのは紛れもない事実でありその支えがあったからこそ、この東京招致が実現できたものと確信しております。この場をお借りして、改めて当時のスタッフを誇りに思うとともに皆様に感謝を申し上げたいと思います今後私は、現在調査中の本件について。フランス当局と全面的に協力することを通じて自ら潔白を証明すべく全力をつくしてまいります。以上であります」
こうして見ると、確かに竹田会長が「潔白主張」していると言えなくはない。しかし、その潔白を支える根拠は、「意思決定プロセスにも関与しておりません」という部分でしかない。深読みすれば、これは、コンサルタント契約には問題が有ったと認識しているとも受け取れる発言だ。
つまり、会計の内容は、報道が伝える「潔白主張」から受ける印象とはかなり違ってくる。
また、竹田会長がここで語った内容が仮に事実だとして、逆にJOCのトップとしての資質に疑問符がつくものになっている。それを本人も周辺も理解していないのが残念だ。或いは、その辺に、「招致委員会元理事長」としての会見だとことわった意味が有るのだろうか。
この会見から見て、次の会見の見出しは、「JOC会長辞任」とならざるを得ないだろう。