アメリカ大統領選挙まで1か月。候補者による討論も始まり選挙戦が最終局面を迎えた10月2日に飛び込んできたトランプ大統領の新型コロナ感染。容態は「良好」との報道だったが、急遽、軍の病院に入院することになった。(立岩陽一郎)
トランプ大統領が新型コロナへの感染を公表したのは日本時間10月2日に発した自身のツイート。
ここでトランプ大統領は、「今夜、(夫人の)メラニアと私はCOVID-19の検査で陽性だった」と明かし、「早急に隔離と回復の措置に入った。ともに乗り切る」と語った。
その後の報道では、大統領の状態は「良好」でホワイトハウスで療養しながら執務を続けるとなっていたが、明確な形ではトランプ大統領の状況はホワイトハウスから発表されてはいない。
そのツイートから16時間後の、日本時間の10月3日、トランプ大統領は海兵隊の大統領専用ヘリコプター「マリーンワン」に乗り込んだ。そしてウォルター・リード病院に向かった。CNNは、「数日間」入院することになると報じた。
この病院は軍専用の病院で、歴代大統領の治療を担当している。ワシントン郊外のメリーランド州ベセスダにあり、ホワイトハウスから車で飛ばせば20分ほどの場所だが、大統領は通常ヘリコプターで移動する。大統領を乗せた「マリーンワン」は日本時間の7時30分過ぎに病院に到着。
「マリーンワン」に乗り込む際のトランプ大統領はスーツ姿で足取りもしっかりしていたが、現場にいたCNNのホワイトハウス担当、ジム・アコスタ記者は「疲れた表情をしていた」と伝えた。前掲のツイートをした以降、トランプ大統領はツイートしていない。
大統領とともに討論会の檀上に立ったバイデン氏は夫人とともにPCR検査を受け陰性を確認。CNNは、バイデン氏の陣営は、暫くトランプ大統領への批判を控えることを決めたと報じている。