菅義偉首相が日本学術会議の会員6名の任命を拒否した問題で、加藤勝信官房長官は10月23日の会見で、梶田会長が年内にも日本学術会議のあり方に関する検討の報告を行う考えであることを井上信治科学技術政策担当相に伝えたことを明らかにした。(インファクト編集部)
(注)会議録一覧はこちら。記者会見は公開情報ですので、転載等は自由です。首相官邸サイトの動画などで発言内容を確認し、日本学術会議関連の発言は全て抽出するようにしています。途中で別の内容で質疑応答があった箇所は横ラインを入れています。聞き取りにくい部分などは●●としています。必要に応じて正確を期すための修正を行います。
加藤勝信官房長官 定例記者会見(10月23日午後)
(記者)
テレビ朝日のオオイシと申します。
今日あの、学術会議の梶田会長と井上大臣が面会されました。
学術会議のあり方について、梶田会長から井上大臣に、年末をめどに報告書を出す方針が示されましたが、改めて政府としてこのあり方について、どういった議論を展開していきたいとお考えかお聞かせください。
(長官)
あの、日本学術会議の梶田会長が、本日午前、井上大臣を訪問され、両者で意見交換が行われたと。
そして、その意見交換の中で梶田会長からは、日本学術会議の提言機能や情報発信力、国際活動などについて今後検討を進め、年末を目途に井上大臣に報告するとの説明があり、井上大臣からは、年内にできる限りの対応案をご報告いただきたい旨の発言があったと承知をしております。
あの、梶田会長等における具体的な検討はこれからでありますが、今後、井上大臣と梶田会長が連携をして、学術会議のあり方について未来志向でしっかりと検討していただけることを期待したいと思います。
(記者)
重ねてすみません、テレビ朝日のオオイシです。
関連で、任命見送りの理由説明などを求めた要望書の提出から3週間ほど経ちましたが、回答について政府内での現在の検討状況をお聞かせください。
(長官)
あの本日も梶田会長は、先日菅総理にお持ちになった会員の任命に関する要望書を井上大臣にもお渡しいただいたと承知をしておりますが、特に具体的なやりとりはなかったと聞いております。
要望書については、梶田会長とコミュニケーションを図っていく中でですね、その対応も検討していきたいと考えてます。
(記者)
朝日新聞のキクチです。よろしくお願いします。あの、関連でおうかがいします。
任命除外された会員候補の6人が、先ほど外国特派員協会で意見表明しました。
任命の見直しや任命手続きの違法性を訴えましたが、こうしてあの6人が、2人は書面での意見表明でしたが、6人がこの、除外された6人全員がそろって声を上げていることを、長官はどのように受け止められますか。
(長官)
あの先ほど会見が開催されたということは承知をしておりますけれども、あの一つ一つのその場の発言等々について政府としてコメントするのは差し控えたいと思います。
あのいずれにしても、政府としては任命の考え方についての説明、これまでも行ってまいりましたが、引き続き丁寧に行って、行い、理解をいただけるよう努力をしたいと思います。
(記者)
重ねておうかがいします。朝日新聞のキクチです。
任命の手続きについて、長官は以前の会見で、今回のそのプロセスとしてはすでに任命は終わっているという認識だとご説明されました。
学術会議側がこの補充人、今、現在6人欠員状態ですけれども、学術会議側が改めてこの6人を任命してきた場合は、可能性として任命されるということは、可能性としては任命することはあるんでしょうか。
(長官)
まず今回の任命手続きは、前もお話をしたように、もうすでに終了していると認識をしております。
その上でという話については、これ推薦は学術会議側が行われるんで、その推薦がまだ行われてない段階で、政府側が何か言うのは控えたいと思います。