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[FactCheck]「ボウリングをする機械」動画はミスリード 実際はCGによる合成

[FactCheck]「ボウリングをする機械」動画はミスリード 実際はCGによる合成

高速で腕を回転させ、ストライクを取る「ボウリングマシーン」の動画が拡散している。実際は米国のCGアーティストが作成した合成動画だが、視聴者があたかも本物かのような印象を与える投稿をした。 (武藤珠代)

チェック対象
「僕たちがアルゴリズム取引に勝てない理由w」
(Twitter一般ユーザー、2021年3月25日投稿)
結論
【ミスリード】 
動画は2019年7月3日に米国のCGアーティストによって投稿されたもの。アーティストは合成動画であることを示すハッシュタグを複数付けていたが、視聴者によって本物のボウリングマシーンであるかのように拡散された。
ツイートに添付された動画のスクリーンショット。 オレンジ色の機械が高速で腕を回転させて球を投げ、ストライクを取る。

この動画は「ロボットが高速で腕を回転させてボウリングの球を投げ、ストライクを取る」という内容だ。金融取引を行っているという投稿者が「僕たちがアルゴリズム取引に勝てない理由w」というキャプションを付け、ボウリングマシーンが実在するかのような印象を与えている。

投稿は2300件以上のリツイートを獲得している。 一方で、「電源や制御ケーブルはないし、機械は、床に固定されていない」という懐疑的な返信も見受けられる。

動画はCG合成である可能性が高い

しかしながら、動画はCGアーティストTom Coben氏によって合成されたものである。

“Bowl Bot 5000″と名付けられたこのロボットの動画は、2019年7月3日に米国のCGアーティストTom Coben氏によってツイッター上に投稿された。

ツイートには動画が合成であることを示す #aftereffects #3drender #digitalart 等のハッシュタグが複数付けられており、6万6000回以上リツイートされた。

また、Tom Coben氏は2019年7月7日に”BowlBot Behind the Scenes”(ボウリングマシーンの制作過程)として、ワイヤーフレーム版の動画を公開している。

Tom Coben氏のウェブサイトには”BatBot 5000”というバッティングマシーンをはじめとして、対象言説と同様のCG動画が複数公開されている。

米国のファクトチェックサイトSnopes、インドのNews Nation が同一動画を検証済みだ。ともに「動画中の機械は本物でなく、CGで合成されたもの」という結論を出している。

結論

「ボウリングをする機械」とされる動画はCGによって合成されたもの。 「僕たちがアルゴリズム取引に勝てない理由w」 というキャプションは明言こそしていないものの、動画中の機械が本物であるかのような印象を与える。したがってこの言説はミスリード。

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