
SNS上で「水道メーターが盗難に遭った場合、使用者が自費で修理・弁償しなければならない」旨の言説が拡散している。これは本当なのかファクトチェックすると、そうではないことがわかった。
対象言説
「水道メーターは、水道局から借りている物だったらしい。つまり外国人に盗まれたら、使っている人が弁償しなければならないという事」
Xの発信(2026年5月1日) 2026年7月9日現在で43万を超える表示、2万の「いいね」を記録している。

結論 誤り
水道メーターの所有者は水道事業者(水道局など)であり、原則として使用者に故意や過失がない限り、盗難時に使用者が弁償を求められることはない。 再設置の費用も水道事業者が負担するのが一般的な運用となっている。
ファクトチェックの詳細
国と交通省への確認
水道事業は自治体が管轄しているが、その法律・制度上のルール作りは国土交通省になるので、国土交通省に以下の点について確認した。

問い合わせは国土交通ホットラインステーションを通じて行った。これに対して国土交通省の水道管理・国土保全局から回答を得た(2026年6月2日回答)。それが以下だ。
- ⑴の回答: 水道メーターの所有者は「水道事業者」である。
- ⑵⑶の回答: 管理責任は、水道法施行規則に基づき各水道事業体が供給規定(水道条例等)により定めている。盗難発生に対する責が使用者にあるかどうかは、「盗難時の状況等を踏まえて水道事業体が判断する」。
上記の「水道事業者」とは水道法に基づき経営認可を受けた主体で、ここでは水道局を指す。
自治体への取材結果
国土交通省の回答では「各事業体の判断による」とのことだったため、対象言説のリポスト先で言及されていた、さいたま市を例に、実際の現場での運用をさいたま市水道局受付センターに問い合わせた(2026年6月11日回答)。
(1)使用者責任について
「メーターは水道局の所有物であるため、盗難に関してメーターの使用者に責任を求めることはない。使用者が故意に破損した等の事情がなければ基本的に責任は問われず、過去に盗難で使用者に責任を負わせたケースは(担当者の知る限り)存在しない。」
(2)再設置への対応について
「実際に盗難があった際も、現場検証の後に水道局の負担で新しいメーターを取り付けている。」
まとめ
以上のファクトチェックの結果、次のことが確認できた。
- 水道メーターの所有者は使用者ではなく「水道事業者」である。
- 盗難時の責任の所在は各自治体の条例等に基づき判断されるが、さいたま市のような実例を見る限り、使用者に故意・過失がない限り弁償を求められることはないと考えられる。
- 盗難被害に遭った際は、水道事業者が費用を負担して新しい水道メーターを設置する運用が行われている。
(石田浩輔、北谷龍聖)
編集長追記
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