敷地の隣には、展示館があった。「川内原子力発電所展示館」と書いてある。川内原発をアピールするための施設だ。電気事業連合会や三菱重工などの名前が協力機関として書かれていた。東京電力と関西電力の名前も載っているのは、不思議と言えば不思議であり、当然と言えば当然なのか。
目玉は、実物大の川内原発の格納容器の模型で、その中身が見えるようになっている。幅4.5メートル、高さ12メートルのその模型は、実際に目の前にするとそれほど大きいものには感じられなかった。
チェルノブイリ原発と川内原発の加圧水型原子炉を比較した「ここが違います」というパネルや、日常生活でも放射線を浴びていることを強調した「日常生活と放射線」などの説明文が並ぶ。太陽光発電は天候に左右される上に、実際に発電出来る効率は20%といった再生可能エネルギーの課題を強調したパネルがあった。それはそれで事実なのだろうと思ったが、いかに原子力発電が優れているかをことさら強調した内容であることは間違いない。
展示館の建物の横で何やら工事を行っている。展示館にいた九州電力の職員に聞くと、タンクローリーを駐車するスペースと資材置き場を造っているとのことだった。これも再稼働に重要な重大事態への対応の1つだという。