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拉致問題は前進するか 蓮池透× 石丸次郎 対談 ⑤

石丸:私が蓮池さんに初めてお会いしたのは2003年の初め。共同通信社の対談の席でした。蓮池さんをゴリゴリの対北朝鮮強硬派と思ってました。小泉訪朝前から雑誌やテレビ、新聞でしかめっ面の蓮池さんが厳しいことを言っているところばかり見ていたからです。
共同通信から対談の話があっ時、「蓮池さんと対談するのはちょっと覚悟がいるな」と思いました。というのは、当時、北朝鮮に経済制裁すべしという世論が噴出していたのですが、私は反対だったからです。「経済制裁すれば北は困って折れて来る」という主張は、当時の日本の北の貿易シェアが10%程度でしたから荒唐無稽、制裁発動したらこじれるだろうと考え、そうした内容の記事を書きました。ずいぶん石が飛んできました。売国奴扱いもされました。これを蓮池さんにぶつけたら、怒鳴られるかもと思ったわけです。

「日の丸・君が代をちゃんとやらないから日本人が拉致された」という本筋とかけ離れた主張をする人たちまでが合流して、拉致被害者の救出運動がどんどん右傾化していった時期です。これはちょっとついていかれへんと言うことを、率直に対談で申し上げました。ところがお話しすると、蓮池さんが柔軟だったのでびっくりしたんですよ。あっ、僕もテレビの作るイメージに毒されていたなと反省しました。

蓮池ー石丸会談

蓮池:私は、動かない政府とか外務省とかそういう人たちに対しては強硬だったんですけど。
石丸:蓮池さんは、いつ家族会事務局長をお辞めになったんですか?
蓮池:2007年です。

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