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「留学生」 という名の奴隷労働者たち1 「留学生30万人計画」で吸い寄せられるベトナム人の悲惨    出井康博

今回、アイ・アジア初登場となる出井康博氏。編集部が連載の狙いなどを訊いた。

Q 連載の寄稿、有難うございます。出井さんが『留学生』の問題を取材しようと思ったきっかけはなんですか?

A 私は丸10年間、外国人労働者が受け入れられた現場を回ってきました。そうした取材を通じ、日本で今、最も虐げられた生活をしている外国人が出稼ぎ目的の「留学生」だと気づいたからです。

新聞やテレビではよく「外国人実習生」に対する人権侵害、失踪の問題が取り上げられますが、留学生の置かれた状況は実習生よりもずっとひどい。実習生もやらない仕事に就き、しかも稼いだ金の多くは日本語学校などに学費として吸い上げられる。

「留学」を出稼ぎに利用したのは彼ら自身とはいえ、大手メディアは全くこの問題に触れようとしない。しかし現状を放置していれば、治安の悪化など必ず日本社会へのしっぺ返しがあるはずです。

Q 次の取材テーマなどが決まっていれば教えてください。

A 世の中が関心を持ってくれるまで、このテーマを追い続けていきます。

出井氏の新著は21日に発売されます。

ルポ ニッポン絶望工場 (講談社+α新書) : 出井 康博 : 本 : Amazon.co.jp

 

 

 

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