チェラントラさんは、日本のジャーナリズムの問題点を指摘する登壇者の発言に同意しつつ、「パナマ文書をきっかけに変わっていくチャンスはある」とコメント。「異なるメディアが立場の違いを越えて協力し、一つの情報を共有するような仕組みを日本のメディアが活用していけば、日本のジャーナリズムのレベルも上がると思う」と述べた。
最後に高田さんは「『今が日本のジャーナリズムが変わる時』と言われて30年たった気がする。議論だけでは進まない」と話し、「具体的にネタを探してそれを基に新しい取り組みを実行しなければ、再び30年経つ」と警鐘を鳴らした。立岩さんは米国民の調査報道への意識の高さを紹介しながら、日本のジャーナリズムの改革には社会全体の意識が変わることも必要だとの認識を示した。小黒さんは、研究・教育機関である大学が果たす役割にも触れつつ、メディアに対し「どういう報道基準を持っているのかなど、オープンな姿勢を示していくことが大事」と指摘した。
写真=鹿嶋理英子