ファクトチェック【Fact Check】ファウチ博士は、「社会的距離のルールは科学的根拠ゼロ」と発言したのか?トランプ・バイデン両政権でコロナ対応を指揮した、アンソニー・ファウチ博士が米下院特別小委員会で、「6フィートの社会的距離のルールは完全にでっち上げであり、科学的根拠はゼロである」と認めたとの言説がX(旧Twitter)で拡散している。ファウチ氏はそのような発言をしたのか確認した。 対象言説 1月9日、ファウチは米下院特...
ファクトチェック【FactCheck】岸田首相はテレビで総裁選への思いなどをふんぞり返りながらベラベラ喋っていたか?能登半島地震で甚大な被害が出ており多くの人が現在も行方不明となっている。こうした状況で岸田首相がテレビ番組に出て自らの総裁選への思いを「ふんぞり返りながらベラベラ」と語ったとの言説が拡散している。その発信者の思いは理解できるが、番組での岸田首相の発言は必ずしもそうではなく、ややミスリードだ。 対象言説 「「岸田首相がB...
政治とカネ【FactCheck】「政策活動費は記載しなくて良い」は不正確自民党・安倍派(清和政策研究会)などの政治資金パーティーをめぐって東京地検特捜部が強制捜査に乗り出した事件で、メディアに出る識者から、党本部から支払われる政策活動費については記載する必要がないとの趣旨の発言が聞かれる。メディアもそう報じている。しかし、「政策活動費」について法に定めが有るわけではなく、政党から政治家個人...
ファクトチェック【Fact Check】「『自由で開かれたインド太平洋』は外交文書から消えたのか?元内閣官房参与の谷口智彦氏が、産経新聞に寄稿したコラムで、「『自由で開かれたインド太平洋』という概念が、日本外交の辞書から消えた。」、「岸田文雄首相…が言わなくなって、ロウソクの火が消えるごとく隠微に消えた。」と主張している。確認したところ、岸田首相は、現在でも「自由で開かれたインド太平洋」の概念に度々言及しており、こ...
ファクトチェック【Fact Check】「マスクをするほど感染しやすい」はミスリード「マスクをするほど感染しやすい」との研究結果を、ノルウェー公衆衛生研究所等が発表したとする言説が、X(旧Twitter)で拡散している(12月16日現在で、約20万件の表示・約2500件のいいね)。しかし、論文執筆者は、この論文について、「マスク着用はコロナ陽性率を高めるもの」と解釈することを否定している。この論文で本...
ファクトチェック【FactCheck】「補欠選挙で不正が行われた疑い」は根拠不明今年4月の衆議院選挙千葉県第5区の補欠選挙で不正が行われた疑いがあるとの指摘が、X(旧ツイッター)などで拡散されているが、選挙管理委員会は不正を否定しており、根拠不明だ。 対象言説 「ラスト1分で6000票が入り英利アルフィア氏が当選。日本でも不正選挙あるんだよ!」 結論 【根拠不明】 InFactはレーティングをエン...
平和・安全保障【新田義貴のウクライナ取材メモ⑩ クラスター爆弾の戦慄】戦争が続くウクライナを取材する新田義貴のメモ。新田は一般人を殺傷することで知られるクラスター爆弾を見せられる。戦乱に巻き込まれた人々の声を記録する連載の最終回。それは新田のある言葉で終わった。(取材・文/新田義貴) 7月8日朝、滞在していたスロビアンスクを車で出発し、東へ20分ほどの距離にあるリマンという町に向かう。前...
ジャーナリズムさらば朝日新聞 南彰が社に送った「退職挨拶文」「本日、朝日新聞を退職することになりました」。 冒頭にこう書かれた「退職挨拶文」。これは南彰さんが記者として過ごした朝日新聞社にあてた挨拶文だ。週刊文春が報じたことで広く知られ、メディア関係者の間で話題になっている。 朝日新聞を辞めた南さんが選んだのは沖縄の地方紙である琉球新報社での記者生活。既に沖縄での記者生活を始め...
平和・安全保障【新田義貴のウクライナ取材メモ⑨ 最前線の“ロシア系”住民】ウクライナでの戦争は続く。新田義貴は現地で救援活動をする日本人のジャーナリストと遭遇。その活動に同行して更に戦争の現実に迫っていく。(写真・文/新田義貴) 7月2日午後2時、オデッサでの取材を終えいよいよ最終目的地のウクライナ東部に向かう。写真家の尾崎孝史さんが運転するスズキの4WDで広大な平原を走ること8時間、夜10...
ファクトチェック【Fact Check】「安全基準を満たしている処理水」の「安全」は十分に開示されているのか「安全基準を満たした上で、放出する総量も管理して処分するので、環境や人体への影響は考えられません」などと説明するのは「ALPS処理水って何?本当に安全なの?」と題した経済産業省のサイトだ。東京電力福島第一原子力発電所から出る「処理水」の海洋放出が始まり、政府は上記のように「安全」を強調するが、中国は日本の海産物の輸入を...