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「歯が抜ける村」中国レアアース汚染の実態 ◇内モンゴル自治区現地報告 宮崎紀秀

濃紺の水をたたえる湖(2013年5月22日)
濃紺の水をたたえる湖(2013年5月22日)

●「歯が抜ける」近隣の打拉亥(ダラハイ)村

レアアース湖から2キロほど離れたところに、人口2000人ほどの打拉亥(ダラハイ)村がある。訪れると、集会場のような所で村人たちは麻雀に興じていた。村人によれば、ここでは、数年前から多くの人の歯が抜け始めたという。

「5、6年前から(歯が)抜け始めた。半分ずつ崩れてきて、それから抜け始めた」(王某さん52歳)

「歯が取れた時は、黒く腐食していた。自然に抜けてきた。それを見るともう黒くなっていた」(趙某さん39歳)

そう訴え、ニッと笑って見せる住民たちの歯は、確かに不自然に隙間があいている。中には、黒く変色しているような歯もある。住民たちは、この原因がレアアース湖の影響による地下水の汚染だと考えている。

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