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小池都政 公約検証[19] 「水素ステーション大幅に増設」は実行されたか?

小池都政 公約検証[19] 「水素ステーション大幅に増設」は実行されたか?

2016年の都知事選で「水素ステーションの充電・充填設備を大幅に増設」という公約を掲げた小池氏だが、任期中に増設できた数は非常に少なく、「大幅に増設」とは程遠い状況であった。(楊井人文)

検証対象の公約内容

都内のガソリンスタンドをエネルギーステーション化し、EV・バイオエネルギー・水素ステーションの充電・充填設備を大幅に増設。
2016年都知事選の公約「スマート・シティー」(2)

小池都政検証シリーズについて

検証

水素ステーション設置数 小池都政下でわずか6ヶ所増

小池氏は知事就任後に策定した「2020年に向けた実行プラン」において、「スマート・シティ」構想の「水素社会実現」に向けて次のような政策目標を定めていた。

東京都「2020年に向けた実行プラン」より

水素ステーションは都内17ヶ所で設置されている(都内水素ステーションマップ)。現在「計画中」は3ヶ所だ。就任当初は水素ステーション視察などもして普及に取り組もうとはしたようだ。

だが、小池知事が就任した2016年で11ヶ所であったから(東京都資料)、任期中に6ヶ所しか増えていない。目標(2020年度までに35ヶ所)の到達は厳しい状況だ。

燃料電池バスも普及せず

「燃料電池バス」についても見てみよう。前出「2020年に向けた実行プラン」での目標は「2020年 100台以上」(小池知事は、「都バス70台」と言明)であった。2017年2月に1台目が運行開始したが、現在は「都営バスの路線で38台が運行している」(東京都交通局)というありさまで、やはり目標には程遠い状態だ。

なお、小池知事を含む「9都県市首脳会議」は、最近、経済産業省など関係省庁に対し、水素社会の実現に向けて規制緩和や財政支援を求める要望書を提出している。

結論

「水素ステーション」は任期中に6ヶ所しか増えておらず、目標達成には程遠く、「大幅に増設」という公約は実現されなかったと言わざるを得ない。もっとも、全く普及に向けた取り組みをしていなかったわけでもないため、評定は「可」とした。

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